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公益財団法人 群馬県産業支援機構(前橋市)

#リニューアル #ワークスペース #〜50坪 #公益法人

「フリーアドレス」×「完全防音ブース」で相談満足度が劇的向上!事業者のあらゆる悩みに寄り添う、地域の頼れるパートナーへ|公益財団法人 群馬県産業支援機構

「フリーアドレス」×「完全防音ブース」で相談満足度が劇的向上!事業者のあらゆる悩みに寄り添う、地域の頼れるパートナーへ|公益財団法人 群馬県産業支援機構

「企業様の切実な悩みを伺う場所として、相談環境を整えました。」

そう語るのは、公益財団法人 群馬県産業支援機構 理事長 大久保氏。同機構は県内中小企業の課題解決に向け、経営改善や販路開拓、事業承継など、地元企業の多岐にわたる悩みに寄り添う伴走支援を行っています。
その一環として、この度フリーアドレス化と相談ブースの刷新を目的に改装を行いました。改装されたオフィスに足を踏み入れると、見通しの良いフリーアドレス空間が広がっています。またプライバシーを守る「完全防音の相談ブース」が設置され、訪れた企業が安心して相談できる環境が整えられています。

今回は前半に、同機構 理事長 大久保氏に「相談者のための環境づくり」を最優先に掲げたオフィス改装の舞台裏を伺いました。 後半では、職員の正木氏に現場で感じている実際の変化について伺いました。 

公益財団法人 群馬県産業支援機構 理事長 大久保氏

1.【改装の背景】企業様が安心して相談できるような環境にしたかった

ーー 本日はよろしくお願いします。まず、改装の背景を教えてください。

大久保氏:よろしくお願いします。当機構は県内の事業者様が抱える事業課題の解決を支援しています。近年、委託事業の増加に伴って人員が急拡大し、従来の1人ワンデスク制ではスペースが足りなくなりました。企業支援等で現場に出掛ける専門家も多くいるため、まずはスペースの有効活用を目的としたフリーアドレス化を発案したのが最初のきっかけです。

ーー 支援のニーズが高まるにつれて、組織も急拡大していったのですね。

大久保氏:はい。人員増への対応だけでなく、職場環境の改善も急務でした。当時はフロアをロッカーで仕切って大量の書類を積んでいたため、見通しが悪く、部署間のコミュニケーションが阻害されていました。

改装前

大久保氏:さらに深刻だったのが相談環境です。執務室内の一部の相談ブースは、天井のないセミクローズ型の半個室であったため、企業様の深刻な相談内容が時折周囲の職員にまで漏れてきて、これではいけないと感じていました。こういった状況を打破するため、フリーアドレス化と相談ブースの環境を整えることが今回の最大の目的でした。

2.【プロジェクトの進め方】フリーアドレス移行に伴いペーパーレスを推進した

ーー 今回のプロジェクトはどのような体制で進められたのでしょうか。

大久保氏:総務課が中心となって検討案を作成し、その後各課との意見調整を行いながら進めました。まずはフリーアドレス化に伴って、ペーパーレスを推進してロッカーを撤去する必要がありました。 そのため各課のロッカー使用量を洗い出し、新しい什器が確実に収まるよう精緻な平面図を作成して現状把握に努めました。

ーー 大量のロッカーを減らすとなると、各課の調整も難航したのではないでしょうか。

大久保氏:巨大なロッカー群をごっそり廃棄するため、壁側に残すロッカーを再配分し、各課に平均的な削減目標を設定してもらいました。この書類削減の調整は、総務課が最も苦労した部分だと思います。

ロッカー

3.【直面した壁】土日2日間の改装作業

ーー レイアウト変更とペーパーレス化を同時に進める中で、一番の壁は何でしたか。

大久保氏:日々の通常業務を止めずに配置転換を行ったことです。土日の2日間で一気に什器を入れ替えましたが、そこに至るまでの書類整理と廃棄作業が最大の壁でした。

ーー 土日の2日間で入れ替えたのですね!書類に至っては企業情報を扱うお仕事柄、ただ捨てればいいというわけにはいきませんよね。

大久保氏:はい。個人情報や機密情報を含む書類が多いため、一枚ずつ確実に分別して適切に処分する必要がありました。しかもこの膨大な作業を、1年で最も多忙な3月下旬の年度末に進めてもらったため、職員にとっては本当に過酷な作業だったと思います。

4.【オフィスのこだわり】完全防音の相談ブースで快適な相談空間へ

ーー 新しいオフィスで、特にこだわったポイントを教えてください。

大久保氏:最優先したのは相談者のための環境づくりです。これまで執務エリア内に相談ブースが散在していて、相談者の声漏れが懸念される要因のひとつとなっていました。このため、相談エリアと執務エリアを完全に分け、相談者の動線をシンプルなものにしました。そして、これまでのセミクローズ型に代わって完全防音の相談ブースを2つ設置することにしました。Wi-Fi環境も整え、相談者様がスムーズにネット接続できるようにしています。

完全防音の相談ブース

5.【改装後の効果】お客様から大好評!相談ブースでリラックスして相談できる環境へ

ーー 実際に新しいオフィスが稼働して、どのような変化がありましたか?

大久保氏:執務室をフリーアドレスにしたことで人員が増えても全く問題なく収容できるようになりました。日替わりのコーディネーターや出張者の不在も吸収でき、満席で座れないことはありません。以前の固定席がいかに非効率だったかを痛感しています。また、当初はデスクを4列に詰め込む案もありましたが、動きやすさを重視して3列にとどめました。結果的に後ろを気にせず働ける広々とした空間になり、大正解でした。

執務室

ーー 人数の増減は柔軟にカバーできているんですね。コミュニケーションの面ではいかがでしょうか。

大久保氏:コミュニケーションが取りやすくなったと感じてもらっていると思います。以前は狭くてすれ違うのも困難でしたが、今は見通しが良く、誰がどこにいるか一目でわかります。相手の状況を見てからスッと隣に座って相談するような、風通しの良い光景が日常になりました。

ーー 様子を見てサッと相談に行ける環境、とても素敵ですね。 フリーアドレスの運用ルールで工夫されたことはありますか。

大久保氏:部署ごとの大まかなエリアは決めるグループアドレスを基本としつつ、空いていれば自由に座れる柔軟な運用にしています。他課との連携が必要な際も、ゆったり配置したデスク間に椅子を持ってくればすぐに打ち合わせができるなど、連携を生むコミュニケーションを意識した設計にしています。またパーソナルロッカーを導入し、退勤時はクリアデスクを徹底しました。最初はクリアデスクを実践してもらえるか不安もありましたが、「これは業務環境を良くするための取り組みである」という目的をしっかり伝えて意識の共有を図りました。

パーソナルロッカー

ーー 相談環境の改善効果もいかがですか。

大久保氏:以前より非常に良いと大好評です。相談者様が熱弁を振るって声が大きくなっても、周囲への音漏れを一切気にせず、他人に聞かれたくないような深い悩みや本音まで、リラックスしてお話しいただける環境になりました。それに、相談を受けるコーディネーター側にとっても大きなメリットがあります。『周りに声が漏れていないかな』という余計な気を散らさずに、100%目の前の相談者様との対話だけに没頭できるようになったんです。お互いに心理的なハードルが下がったことで、より本質的な課題に踏み込んだやり取りができるようになり、面談後の満足度も格段に上がっていますね。

ーー周りを気にせず本音で話せる環境は大きな安心感がありますね 。ちなみにペーパーレス化の効果についてはいかがですか?

大久保氏:改装時点では、できるだけ保存文書の削減に努めてもらい不要な書類は一気に処分しました。またペーパーレス促進の取り組みとして、島ごとにあったコピー機も1箇所に集中させて2台に削減し、コスト意識を持ってもらうために、カウンターで使用枚数を管理し、課ごとの予算から引く仕組みにしました。協議や打合せ、会議資料などのペーパーレス化は意識して取り組んでもらっています。今後は電子決済システムの導入も検討しており、将来的には更なる書類削減を目指しています。

コピー機

6.【今後の展望】より質の高い支援を提供するために相談環境をアップデートし続けていく

ーー 最後に、この新しい拠点を活かしてどのような組織を目指していきたいか伺えますか

大久保氏:私たちのコアは事業者様の相談に乗ることです。来所された皆様が、一切の遠慮やストレスを感じずに相談できる理想の環境を、これからも徹底的に追求していきたいです。

ーー まだまだ進化していくということですね。

大久保氏:はい。現在はパーティションのみで仕切っている奥の相談スペースも、将来的には完全防音のブースに改修したいと考えています。さらに、急増している職員のWeb打ち合わせに対応するため、吸音パネル等で仕切られた専用のWebスペースも設けたいと考えています。今後も時代とニーズに合わせ、より働きやすく質の高い支援が提供できるオフィスへとアップデートを続けていきます。


 大久保氏を中心に推し進めたフリーアドレス化と相談環境の刷新。今回の取り組みは、日々業務に向き合う職員の行動や意識をどのように変えたのでしょうか。 ここからは、現場の最前線で支援を行う総合相談課主任 正木氏にバトンタッチし、現場ならではの気づきや今後の働き方について伺いました。

公益財団法人 群馬県産業支援機構 総合相談課主任 正木氏

7.【社員の実感】職員同士の距離が今まで以上に近くなり、フラットな関係性へ

ーーよろしくお願いします。先ほど大久保理事長は「フリーアドレスによってコミュニケーションが増えた」とおっしゃっていましたが、社員の方々から見てどうでしょうか。

正木氏:コミュニケーションは明らかに増えました。私自身も毎日意識的に座る場所を変えていますが、職員同士の距離が今まで以上に近くなり、フラットな関係性ができました。固定席の時にはなかなか接する機会がなかった人たちとも、隣に座った際の何気ない雑談から様々な気づきが生まれています。ちょっとした相談や情報共有が格段にしやすくなり、明らかに以前より幅広い職員とコミュニケーションを取るようになったことで、オフィス環境の変化が個人の働き方だけでなく、組織全体の業務にまで大きな影響を与えていると痛感しています。

ーー何気ない雑談が業務のスムーズさや新しい連携を生んでいるんですね。

正木氏:そうですね。また大きく変わった点として、レイアウト変更に伴って従来型の袖机がなくなったことです。袖机があった頃は収納スペースに余裕がある分、「とりあえず入れておこう」という甘えがありました。それがなくなったことで、本当に必要な紙だけを残し、それ以外は極力データで保存するようになりました。書類の電子化が進み、これまで以上に整理整頓を意識するなど、日々の業務の進め方や習慣そのものを根本から見直す大きなきっかけになりました。

ーー袖机がなくなったことでペーパーレス化が加速されたのですね。新設された相談ブースについてはいかがですか。

正木氏:とても相談しやすい環境になっていると思います。事業者様の経営相談では、業況が芳しくないといった周囲に聞かれたくない内容も扱います。相談ブースはある程度密閉された空間なので、事業者様にも安心してお話しいただけますし、対応する私たちとしても周りを気にせずしっかりとお話に集中できます。事業者様からも現場の職員からも非常に好評です。

相談ブース

8.【現場ならではの気づき】「環境が変わると行動が変わる」を実感した

ーー現場ならではの気づきは何かあったのでしょうか。

正木氏:私たちの中には、事業者様の生産性向上や業務改善を支援する部隊(令和8年4月1日開設 群馬県よろず支援拠点生産性向上支援センター)があり、事業者様には「環境が変われば行動も変わる」ということをお伝えしています。今回、我々自身のオフィス環境が大きく変化し、その言葉をまさに実体験として味わうことができたのは、支援する側の私たちにとって非常に大きな学びになりました。

ーー自ら体感されたリアルな経験だからこそ、事業者様への言葉にもいっそう深みが加わりますね。

正木氏:その通りです。自分たちに実体験が伴うことで、ご支援が机上の空論にならず、よりリアルで説得力のあるものになってきていると強く実感しています。

9.【予想外の変化】円滑にコミュニケーションを取れる空気が醸成された

ーーオフィス改装前後で予想外の変化があれば教えてください。

正木氏:予想外の変化としては、私たちが支援する事業者様の課題は、経営改善や販路開拓、事業承継など常に複数が絡み合っており、1人の担当者がいくら考えても必ず限界が来ます。そこでフリーアドレスになったことで、違う部署の様々な専門家と隣り合い、円滑にコミュニケーションを取れる空気が醸成されました。「ちょっと隣いいですか」と気軽に相談しやすくなり、いろんな人間の知識を結集させて「次の打ち手」を一緒に考えていけるようになったのは、組織として非常に素晴らしい変化でした。

ーー部署間の連携が活性化したのは素晴らしいですね!

正木氏:ただ予想外の課題もあって、一部では席が固定化してしまう現象が発生しています。フリーアドレスである以上、活発なコミュニケーションを生み出し整理整頓を促すためにも、必要に応じて固定化は避けなければいけないと考えています。ただ、毎日違うところに座るよう無理に促すのも少し違う気がしており、この固定化をどう解消していくかは今後の課題として感じています。

10.【今後の働き方】企業様に対してより効果的で価値のある支援を提供していく

ーー最後に、今後新しいオフィスでどのように働いていきたいかを伺えますか。

正木氏:今回の改装を通じて、職場環境には「働く人の考え方や日々の行動を変える力がある」ということを改めて思い知らされました。今後は限られたスペースを最大限に活かすためにも、書類の電子化や整理整頓をさらに進め、業務効率を徹底的に高めていかなければならないと考えています。そして何より、このオフィスが生み出してくれた活発なコミュニケーションをただの雑談にとどまらせず、職員同士の円滑な連携へと昇華させていきたいですね。事業者様に対してより効果的で価値のある支援を提供していく、そんな働き方をこの新しいオフィスで体現していきたいと強く思っています。